「光の速さで歩く方法」の解説

俺はなんでこんなくだらないことを書いてるんだろうと自覚する前に全てを書き出す。もとネタは、あのエントリのululun氏のはてブ米。リンクはしない。

前書き

「光の速さで歩く方法」とは、かつてはジャパニーズニンジャなら誰しもが会得していた歩法の一つである。しかし、ジャパニーズニンジャが希少種になった現代においては耳にすることすら稀な体術である。だが、時間というリソースが何よりも重要視される現代において、「目的地まで光速で移動する」というのは非常に重宝される技術であろう。そこで、ここではこの「光の速さで歩く方法」について解説する。

水の上を歩く方法

本題に入る前に、「水の上を歩く方法」について少々説明しておこう。これもジャパニーズニンジャの歩法の一種だが、見た目の凄さから多少は知られている技術で、基本原理は以下の通りだ。

右足が沈む前に左足を前に出す。
その左足が沈む前に右足を出す。
これを繰り返す。

今北産業に答えられるほど短い文章だが、「言うは易し行なうは難し」の典型例と言えるだろう。

光の速さで歩く方法

実は「光の速さで歩く方法」とは「水の上を歩く方法」の応用でできる。原理はこうだ。

右足を出すより速く左足を出す。
その左足より速く右足を出す。
これを繰り返す。

だが、これは「水の上を歩く方法」よりももう一段階難しい技術だ。そのへんの説明は長くなるので次の項で説明するが、飛ばしてもらっても構わない。

「光の速さで歩く方法」が「水の上を歩く方法」よりも困難である理由

結論から言うと、「力が必要だから」という一言に尽きる。以下では具体的に解説しよう。


「水の上を歩く方法」のコツは、「いかにして沈まないか」である。普通に水の上に立っても重力によって加速しながら落ちていくだけだ。そのため、足で水を蹴ることによって上向きの力を得る必要がある。重力と釣り合いさえすればよいので、常に重力分の上向きの力を確保すればよい。


「水の上を歩く方法」の要領で、常に前向きの力をかけ続ける。これが「光の速さで歩く方法」の初歩だ。これだけならば、力をかけ続けるので無限に加速するように見えるが、実際にはいくつもの壁がある。
まずは「空気の壁」だ。一般的に良く知られる「音速の壁」の問題もあるが、その手前に「空気の粘性」や「体の後ろにできる空気の渦」の問題もあるため、「水の上を歩く方法」の時よりもさらなる力が必要である。そして、「音速の壁」を破る方法が必要になるが、これは「傘を前方に向ける」ことで解決する。よく台風の時に風に向かって傘をさしながら進んでる光景を見るが、あれと同じ感じだ。元来、傘とは音速を突破するための道具であるために、ジャパニーズニンジャの時代から存在したのだ。
そして「相対性理論の壁」だ。こちらは「音速の壁」に比べればただ単に力が必要というだけの問題だが、それが単純な比例ではない点だけ注意が必要である。蛇足だが、この「相対性理論」というものは昔は知られていなかったため、「何故ハットリハンゾウは何世紀にもわたって存在するのか」という疑問が解消されることはなかった。「高速で移動する物体に流れる時間は遅くなる」という概念がなかったためだ。これは「光の速さで歩く方法」に副次的なメリットをもたらす。つまり、長生きできる、ということだ。

練習方法

まずは「水の上を歩く方法」の習得から始めよう。お風呂でもできないことはないが、むしろ「定位置を保つこと」は「歩くこと」よりも難しい。詳細はここでは触れないが、これは「足の裏全体で水をとらえ」て「つま先の方向に合わせて水から抜く」ことが定位置だと難しい(普通にやると前向きの力が発生する)ためである。なので、ここではお風呂よりも公共プールなどでの練習をお勧めする。


それができるようになったら、「光の速さで歩く方法」の習得に入る。「空気の壁」を考慮して、最初から傘を持って練習するといいだろう。最近では「ビニール傘」というのもあるから、傘を前にさしても視界が遮られることはない。

まとめ

以上が「光の速さで歩く方法」の解説である。希少な技術とはいえ、古来よりある技術なので、もしかしたらすでにどこかで解説されているかもしれない。著者が知っているのはジャパニーズニンジャ由来の歩法だけなので、そこから分岐した技術や、それ以前のもととなる技術に基づいた別の解説があるかもしれない。

雑記

こんな文章書くのに30分以上かけるのはどうかしてるんじゃないだろうか。


ソニックブームによる被害とか、風を操作することによる見た目の音速の上昇とか、いろんなネタを仕込みたかったが、ひとまずこの程度で。ハットリハンゾウ付近は、もうちょい調べて名前の引継ぎが行われてるやつをチェックしたかった。


書いてて「ビニール傘だと破けるんじゃね?」とか思ったけど、それ以前に水の上なんか歩けねーよ。