脳内ツッコミからやたら連想したのでメモ.


まずは,「自分の命もわりとどーでもいい」に対する脳内ツッコミ「じゃあ氏ね,今氏ね,すぐ氏ね」から.

  • 自分の命は重要じゃない
    • じゃあ氏ね
  • お金は重要じゃない
    • じゃあ全財産譲れ
  • 食べ物は重要じゃない
    • じゃあ一生絶食しろ
  • 恋愛は重要じゃない
    • じゃあ一生誰とも付き合うな


この手のツッコミが取り違えているのは,主張が「優先順位が低い(重要じゃない)」と言っているのに対して,それを「なくても生きていける」と捉えている点.
例えば,「お金は(他のもっと大事なことに比べて)重要じゃない」に対して,それを「お金がなくても生きていける」と捉えている.ちなみに,この考えでいくと「命がなくても生きていける」となって意味不明.


で,この手のツッコミは結構見たけど,ただ単に取り違えてるわけではない.実際には,"自分が「お金は重要だ」と思っているのに,誰かが「お金は重要じゃない」と言ったので,自分の主張を肯定するために,相手の主張を潰しにかかり,その結果として上のような間違った反論をしてしまう"という感じに見える.トートロジーで反論するのも多分似たような形式だと思う(トートロジーの方はあまり観測したことがない).


重要なのは,「無能だから取り違えている」というわけではない,ということ.感情が揺らされているために,ちゃんとした思考が出来ないでいる,と考える方が妥当だと思う.


それを改善するためには,感情の制御が必要,とか言うと脳内で「感情を捨てろというのか」というツッコミが入って,「いやいや,制御だから.排除じゃないから.要は"八つ当たりすんな"みたいなもんだから」とツッコミ返してそろそろ疲れた.


で,この構造は「読解」のレイヤーの例として良いんじゃないかと思いついた.さすがに「トートロジーを示す」→「自分の主張を守りたい」という推測はつらいので,練習には使えないけども.
「自分の主張を守りたい」というゴールがあって,「相手の主張を否定する」という手段を選び,「トートロジーを書く」という行動を起こす,みたいな.そういうレイヤーの違いを理解する例としては良いんじゃないかと.