ゲーム雑考(発表会の感想〜爽快感の設計まで)

・せっかくなので、久々にいつもの雑記とは分離する。


・ということで、今日になってメモ。まずは全体のメモから。
新人発表会という、「新人が一ヶ月で作成したゲームを発表する会」があり、まぁこれはバイトの自分でも見て良さそうなので見に行った。おそらくこれは3度目かな?1度目は自分が入ったばかりの頃だし、2年前なんて何時代だよというくらい昔のことなのであまり覚えてない。
それはともかく、合計4つのゲームを見て、「コンセプトは良さそうなのに、出来は一番悪かったゲーム」と「"ひき"が一番弱かったのに、とてつもない完成度を誇るゲーム」という好対照な事例を見ることが出来て、それをもとに色々考えることが出来たのがまず良かった。
で、あとは意外と自分の「人を見る目」が多少なりとも向上しているのがわかって良かった。プレゼンの方も、「悪い例」を見ることで「どこが悪いのか」がわかり、それをもとに逆に「良い例はどこが良いのか」を考えられて良かった。
以下、それぞれの感想の詳細。


・まずは「コンセプトは良さそうなのに、出来は悪かったゲーム」について。
このゲームのコンセプトは、「耐えてから解放する爽快感」。しかし、それがゲームに落とし込めていなかった。
このゲームはアクションっぽいゲームだったが、同じ「耐えてから解放する爽快感」が感じられるゲームは「テトリス」や「ぷよぷよ」などのパズルゲームに多い。ジャンルは違うが、これらを比較してみると、「耐えるインセンティブが低い」というのが出来の悪さにつながっていると考えられる。インセンティブの低さは「耐える喜び」か「解放する喜び」のどちらかを向上させることで改善することが期待でき、コンセプトを重視するならば「解放する喜び」を重視すべきだろう。
そもそも何故このゲームでは「解放する喜び」があまり感じられないのか。深い内容はやはりここにも書いてはいけないと思うが、同じくテトリスなどと比較すると、一番大きいのは「見た目の変化」なのではないか、と考えられる。
まず、テトリスのスコアのように、「耐えれば耐えるほど大ダメージ」というのは実装されているっぽい。しかし、そこに爽快感は感じられない。これは、自分がテトリスのスコアを特に気にしていないことと一致する。では、どうやれば「爽快感」が出せるのか。これまたテトリスをもとに考えてみると、「ブロックが大量に消える(視覚的変化)」と「大量にスペースが空く(機能的変化)」あたりが上げられる。脳内試行で、どれが爽快感に貢献しているかを考えてみる。「ブロックが大量に消える」代わりに、「限界ラインが引きあがる(機能的には"大量にスペースが空く"と同じ効果)」が起こった場合、まずまずの爽快感と言える。また、逆に「ブロックが大量に消える」けども「限界ラインも一緒に下がる」場合も、爽快感はまずまずといったところ。つまり、これらが両方あることで大きな爽快感を得られていると考えられる(思考してないことが色々あるが、ひとまずここでは保留)。
「このゲーム」に戻って考えると、起こっている事象は「相手のHPが大きく減る(スコアに相当)」であり、「見た目が大きく破壊される(視覚的変化)」や「相手の攻撃が弱くなる(機能的変化)」が起こっていないために、爽快感が得られていないのではないか、という結論に至る(結論の一つにすぎないが)。
出来自体は悪かったが、別に売り物になるわけではないし、作る最中やここでの発表時に起こる事象こそがここでは重要。そして、その上でこれだけ自分が色々考えられたので、自分にとっては4つの中で一番有意義なゲーム発表だった。


・簡単に得たものをまとめる。
「爽快感」を設計する上で、「視覚的変化」と「機能的変化」がわりと重要っぽいということ。
「視覚的変化」というのは「派手なエフェクト」に限らず、「見た目の変化全般」を指すということ。これはテトリスを見ればわかるように、「派手なエフェクト」はなくとも「派手な見た目の変化(大量のブロックの消失)」でも十分に起こる。また、脳内試行では「画面に占める変化の割合と、その変化の持続時間」こそが重要なのではないか、と考える。
また、「機能的変化」も「自分の行動で相手に影響を与えた」という自覚を得ることで爽快感が得られるのではないか、ということ。



・意外と趣味のコーディングに時間を取られた。残りで得たこともメモしときたいんだが、休日になるかも。
→休日になるわ。今日は無理。土曜に会社来るかもしれないので、その時にでも。来なくても土曜にまとめたいなぁ。一番大きいのは書き終えたから、あとは残りを書くだけなんだけど。


メインアカウント(仮)に書くべきだったかもしれない。しかし、そっちに書いたら書いたで怒られそうな気もする。やっぱこっちだ。メインの方には、実際に設計してコーディングして検証してから書こう。